Nigel Cabourn

 

FEATURE

2022.1.5

8 Recommendations 群馬・桐生 パーヴェイヤーズ 後編
群馬県桐生市にある、旅とアウトドアのコンセプトショップPurveyors。日本各地からの訪問者が後を絶たない魅力は前編で紹介した通りだ。そこでも紹介しているが、Purveyorsのスタッフ全員で商品を買い付け、お店を作り上げていることが魅力のひとつだ。今回はそのスタッフ、Purveyorsが言うところの「調達人」のひとりである広報の鳥羽理恵さんにレコメンドしてもらった商品を紹介しよう。ファッションアイテムから民族雑貨まで旅・アウトドアのコンセプトに沿ったバラエティに富んだ商品たちを、ぜひご覧あれ。 Thanks:Purveyors,Rie Toba Edit & Text by Haruyuki Tanimoto Photo by Yoshimi Seida Purveyors Recomended Items Ⅰ 【“Nigel Cabourn” ブランケットロングコート】 121,000円(税込) ネイティブパターンが目を惹くナイジェル・ケーボンのウールコート。ベースはバルマカーンコートだ。伝統と伝統がクロスオーバーするその存在感に男心がくすぐられる。デザインはフロントだけではなく、バックにも。冬のキャンプにぜひ羽織りたい一枚だ。 「迫力ある柄なので一見着こなしが難しく感じますが、冬はこれくらいインパクトのあるアウターで寒さを乗り切りたいですね。メンズ展開の商品ですが、女性が大きめに着こなしたらすごいカッコイイですよ。3Fのファッションセレクトフロアの商品は、メンズ?レディース??これはどっちですか?、と聞かれることがしょっちゅうあるんですけど、着こなせればメンズ、レディース関係ないセレクトが多いのがPurveyorsの特徴です。色々試してみてください」   Purveyors Recomended Items Ⅱ 【“ASEEDONCLOUD” Midnight sun gandhi】 34,100円(税込) 昔の作業着、という一貫したイメージで毎シーズンコンセプチュアルなコレクションを展開し、固定ファンから絶大な支持を得ているブランド、アシードンクラウド。Purveyorsの今季の推しはガンジーセーターだ。複数のアラン模様が組み合わさった柄、少しコシのある触感はどことなく懐かしさを覚える。太番手の糸を使っているがとても軽くふくらみがあり、保温・保湿性に優れたニットだ。 「このニットはアシードンクラウドの展示会で一番印象に残ったアイテムなんです。絶妙なバランスの模様が印象的で。実は先日、手前のカーキのものは京都からいらっしゃったお客さまの手元に旅立って行きました。お客さまは女性だったのですが、ショートカットの首元にとてもお似合いでした!」   Purveyors Recomended Items Ⅲ 【“MEGANEROCK” KOREMO / VECTOR014 / VECTOR005 】 上から 19,800円 / 35,200円 / 35,200円(税込) 日本のメガネの名産地、福井県鯖江市で2014年に設立されたブランド。MEGANEROCKの特徴のひとつに、デザインから製造までをデザイナー単独で行っていることがある。デザイナーは雨田大輔氏。アパレル企業での勤務を経験している元ファッション畑の人物だ。VECTOERシリーズの制作に“芯貼り”と言う伝統技法を採用していることに彼のこだわりが垣間見える。 「MEGANEROCKを扱うお店は全国でも数少ないんですけど、それには理由があって。鯖江のアトリエに訪れないとバイイングの第一条件をクリアできないんですよ。MEGANEROCKの商品をご試着に遠方から来られる方がいらっしゃるほどですよ。PurveyorsでPOP UPをした際に雨田さんにお越しいただいたんですけど、その時に直々にフィッティングしていただき私も一本買いました。他のブランドには無い形や色なので、一見普通に見えるけどなんだかおしゃれに見えて「それどこのメガネ?」って聞かれることがしばしば。雨田マジックですね!」   Purveyors Recomended Items Ⅳ 【“大江憲一” しょうゆ差し、陶ランギアケ陶ル、急須】 しょうゆ差し 6,600円 / ケ陶ル 26,400円 / 急須(S) 13,200円 / 急須 16,500円 (全て税込) 一際目を惹くのがペンギンモチーフの醤油差し。「醤油差しと言えば大江憲一!」と言われるほどの人気を持つ。古い醤油差しをモデルに試行錯誤を重ねたどり着いたと言う口先の形状はデザインだけではなく、全く液漏れしないと言う機能的側面も持つ。 ケトルの名前は「陶ランギアケ陶ル」。アウトドア愛好者に人気のスウェーデン・トランギア社のケトルと掛けたネーミングセンスがきらりと光る。コルクはフライロッドのグリップに用いるもので、蓋の木製つまみはランディングネットビルダーの仲美希雄氏によるもの。旅とアウトドアがコンセプトのPurveyorsに何故に陶器?となるものの、背景を聞くとなるほど納得させられる。これだからPurveyorsは、楽しい。 「ご本人の個展をPurveyorsで開催したことがあるんですけど、大江さんには釣り人のイメージが強すぎて作品搬入の際には運送業者の方だと思いこんじゃってました笑。作家さんぽく無い感じが素敵で、陶器の概念にはまらないものが多いのも大江さんの作品の魅力です。シンプルですが独特な厚み、質感で料理がとても映えるお皿を1FのGASTERROで使っています。料理と一緒にぜひ楽しんでください!」   Purveyors Recomended Items Ⅴ 【“INCAUSA”Otter Ceremonial Mask by Mehinako people】 30,800円(税込) ブラジルの先住民族・メヒナコ族が編むセレモニー用のマスク。マスクと言うくらいなので人の頭ひとつ入る仕様になっている。輸入元はニューヨークのINCAUSAと言うところで、このようなアイテムをたくさん扱っているのだが、そこにPurveyorsのオーナーが直接出向いて買い付けている。日本のディストリビューションも行っていると言う力の入れ具合だ。INCAUSAの魅力は鳥羽さんのコメントで感じることができるだろう。 「INCAUSAから送られてくるものは管理が難しいものばっかりなんですが、その分と言ったらおかしいですが温かみがある商品ばかり。INCAUSAは交渉が難しいと言われている先住民族が作る作品をそのままの状態で流通させているので同じものはひとつとして無いんです。ビジネス度外視ですね。Purveyorsではマスクの他にバスケットやハンモックも扱っています」   Purveyors Recomended Items Ⅵ 【“WOOD LIFE SERVICE”ブランケットスツール】 17,380円(税込) 北海道・東川町の家具職人が古材をひとつひとつ選んで作っているメーカー。味わいが商品ごとに少し違って見えるのでどれを買おうか少し迷ってしまうが、自分にフィットしたものが見つかったときの喜びはひとしおだ。クラッシックな見栄えとは裏腹に現代の生活スタイルに合わせたアイテムを作っているため、買ったその日から生活に馴染む。 「東川町のアトリエはアメリカの田舎町に来たかのようなおおらかな雰囲気で、職人の鈴木さんを鏡に写したかのような感じ。それくらい素敵な方なんです。1FのGASTERROでも使っているこのブランケットスツールはアメリカ・オレゴンのペンドルトン生地を鈴木さんが買い付けて椅子に仕立てています。シンプルなんですが長時間座っていても不思議と疲れない。冬なんかはお尻が暖かいと感じるほどです。既製品もありますが、GASTERROの椅子をサンプル代わりにした受注販売もしています。テーブルもオーダー販売しているので詳細はスタッフに遠慮なく聞いてください」   Purveyors Recomended Items Ⅶ 【“atelier dehors”山桜、栃ククサ】 左から 山桜14,300円 / 栃9,900円(税込) 千葉県東金市にある工房「atelier dehors(アトリエドゥオル)」の長谷川誠氏によるメーカー。木製カップをメインに木の器を制作し始めたのが2008年。千葉の外房を中心に、全国各地のクラフトフェアや個展、企画展などで活動をしている。 「とても丁寧に作られているククサで、一見して分かるとおり1点1点風合いが違います。だからこそギフトにとても喜ばれていますよ。手作りなので大量生産できないのがまた良い。11月に開いた個展のために3ヶ月ほど前から制作をお願いしました。本人のオンラインショップではすでに品切れという、なかなか貴重なものです」   Purveyors Recomended Items Ⅷ 【“中囿義光”丸皿、マグ】 丸皿 ストライプ 6,820円 / その他 5,720円 / マグ4,730円(税込) 1984年、愛知県出身の中囿義光氏の作品。1枚1枚に個性があり、写真ではわからない表情が触れるとわかる。あたたかみがある作品は日々の食卓をポジティブに彩ってくれるだろう。抜け感があるタッチは他ではなかなか味わえない魅力を持っている。 「12月に中囿さんの個展をPurveyorsで開催したばかりです。今回の個展ではPurveyorsやFARCRY BREWINGなどのクリエイティブ、アートディレクションなどを担当するORIGAMUM HERITAGE STUDIOとの共作も発表しました。もちろん全て1点もの。作品性が高いラインナップになっていて、期間終了後も置いているのでぜひたくさんの方にご覧いただきたいです」   【お問い合わせ】 Purveyors 群馬県桐生市仲町2-11-4 TEL 0277-32-3446 E-mail info@triplongtrip.com

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