FASHION
2022.4.28
Z世代からも絶大な支持を誇るアーティスト、VERDY氏。「Girls Don’t Cry」、「Wasted Youth」というストリートブランドを展開しつつ、最近ではカイカイキキギャラリーで個展を開催するなど、一段と注目を集める彼を招き、Dr. Martens SHOWROOM TYOのディレクター、ユアン・プレイフォードとともにドクターマーチンの魅力について語ってもらった。
Text by Detz Matsuda
Photo by Yoshimi Seida
「初めて買ったドクターマーチンは、中古の8ホールブーツでした」(VERDY)
ユアン・プレイフォード(以下、E)_まずは、Verdyさんとドクターマーチン の出会いを聞かせてもらえますか?
Verdy(以下、V)_僕、ハードコアパンクが好きだったんですよ。それで、大阪にいた時代にライブハウスとかに行くとボロボロになるまでドクターマーチンを履いているバンドの人とかいるじゃないですか。それを見て、「かっこいいな。僕も欲しいな」と思ってました。
その頃は10代でお金もあんまり持っていなかったから、古着屋さんで探しました。中古の8ホールブーツが僕が最初に買った1足ですね。
E_いい話ですね。他にもドクターマーチンの思い出などありますか?
V_うーん。そうですね。やはり、ドクターマーチンのイメージが強いのが(バウンティハンターの)ヒカルさんですかね。知り合ってから、ドクターマーチンについても、いろいろ教えてもらいました。
それと、東京に来てからしばらくして、妻がドクターマーチンで働き始めたんですね。彼女はもちろん、ドクターマーチンをよく履いていて「僕も新しいドクターマーチンが欲しいな」と思った時に、ちょうど今日履いてきたドクターマーチンとSUPREMEのコラボシューズが発売されたので購入しました。両方とも好きなブランドだったので、(僕には)ぴったりでしたね。
E_そのシューズは、発売されたの結構前ですよね?その頃は、まだそんなにコラボレーションもやってなくてそのあたりから他のブランドともコラボレーションをどんどん進めていった感じだと思います。
V_そうですよね。ミュージシャンやアーティストとのコラボは結構ありましたけど、他のブランドとのコラボレーションはそんなにやってなかった記憶です。
「好きな作家は、レイモンド・ペティボン」(VERDY)
E_このお店のコラボレーションタワーは今までの他ブランドとのコラボレーションのアーカイブを特別に集めた展示なのですが、ご覧になっていかがですか?
V_いやあ、もうすごく良いなあと思いましたね。「ディテールや素材などがこんな風になっているんだ」とか「こんなブランドとコラボしていたんだ」とか勉強になりますね(笑)。スニーカーだとリセールとかでも見る機会はあるけど、ドクターマーチン の過去のコラボレーションって、ネットの画像やインスタグラム以外で見ることもあまりないからこのコラボレーションタワーは本当にいいですね。
E_それと、ここのお店は僕が空間デザインを考えて、今座っているソファーやお店のディスプレーに使っている什器はM&Mとのコラボレーションで製作しました。
V_そうなんですね。空間がとてもいいですね。このお店は、コラボレーション以外に何を取り扱っているのですか?
E_コラボレーションの他に、MADE IN ENGLANDのクラフトマンシップのラインですね。あと、このお店ではギャラリースペースもあって様々なアーティストが作品と一緒に8ホールブーツにアートを施したアートブーツも展示しています。VERDYさんは、現在の肩書きはアーティストでいいんですか?
V_そうですね。昨年の12月にカイカイキキギャラリーで個展を開催して、そこで自分としてはアーティストとしてデビューしたと思っています。でも、グラフィックも洋服も作るし、映像作品に関わることもあるし、今までとやっていることは変わらないですけど。
E_リスペクトしているアーティストとかいますか?
V_今一番、影響を受けているのは、村上隆さんですね。アーティストとして作品を作るだけじゃなくて、その他にやらなくてはいけないことをたくさん教えてもらったりしています。
元々、昔から好きなアーティストでいうとレイモンド・ペティボンです。あのブラック・フラッグのレコードジャケットにも使われている作家ですね。いつか彼のオリジナルを手に入れられたらいいなと思ったりしますね。
「不変のスタンスは貫いて欲しい」(VERDY)
E_もし、VERDYさんがドクターマーチン のシューズを作るとしたらどういうものが出来る上がるのかな?
V_最近、僕はローファーがカッコいいなと思ってます。海外の友人たちも多いんですよ、ローファーを履いている人が。ドクターマーチンでいうと、PENTONってモデルですよね。何か作るとしたら、それがいいかなあw。
E_確かに、ここ2年はコラボレーションも3ホールや8ホールのブーツが多かったからもしローファーが出たら新鮮かもしれませんね。他のブランドのローファーよりも武骨で存在感があるんですよね。最後に、ドクターマーチンに期待することって何かあるでしょうか?
V_ドクターマーチンって、ファッションに興味がある人はみんな通ってきているじゃないですか。一度は、履いたことがあるみたいな。だから、コラボレーションのような新しいことをやりつつも、みんなが履いたことのあるベーシックなモデルもやり続けるという不変のスタイルは貫いて欲しいなと思います。僕にとっては、妻が一時期働いていたということもあるし、本当に思い入れの深いブランドですね、ドクターマーチンは。
E_今日は、いろいろな話が聞けて良かったです。ありがとうございました。
Dr. Martens SHOWROOM TYOの中央にそびえ立ち、一際目立つアーカイブタワー。過去にドクターマーチンが手掛けてきた他ブランドとの珠玉のコラボレーションモデルは、芸術品と言っても過言ではない。その一部を今回は紹介しよう。
◼︎RICK OWENS 「1460 BEX DS RO」
2021年の春にリリースされたリック・オウエンスとのコラボブーツは、奇抜なシューレースデザインが目を引く。トープカラーのスエードが採用されたアッパーといい、リック・オウエンスの世界観が具現化された1足。
◼︎RAF SIMONS 「1460 RAF SIMONS」
ニッケルリングを多数配置して、パンキッシュなデザインで2020年春に登場したのがこちらのブーツ。Dr.Martens ×Raf Simonsの両ロゴがブーツのカフ部分にエンボス加工されて施されている。
◼︎FRAGMENT 「HOLLINGBORN」
5ホールポストマンシューズ「HOLLINGBORN」の型をもとにパテントレザーで仕上げられた1足。藤原ヒロシ氏の卓越した審美眼的センスとDr.Martensの耐久性が融合されたまさに夢のようなシューズ。ヒールにはFRAGMENT DESIGNのロゴマークが型押しされている。2019年5月にリリース。
◼︎UNDERCOVER 「1460 UNDERCOVER」
「1460」8ホールブーツのアイコニックなシルエットに、UNDERCOVERの「THE NEW WORRIORS」コレクションの証として、ロゴが足首部分に刻印されたモデル。最初のドクターマーチンを製造した工場で伝統的な技術によって作られた逸品。2019年5月リリース。
◼︎YOHJI YAMAMOTO 「RAMGY YY GS CREEPER」
アッパー部分の編み込みが特徴的なクリーパーシューズ「ラムジー」。編み込み部分やシューレースをブラックで統一し、シューホールのトップのみをゴールドにするという洒落たデザインがYOHJI YAMAMOTO流。2018年1月リリース。
◼︎WTAPS 「1460 WTAPS WEBBING STRAP BOOT」
「1460」8ホールブーツのシューレースを廃し、ナイロンのバックルストラップを採用。大胆なデザインで両ブランドの個性を演出したブーツ。シルバーのスチールトゥには「WT」の文字が刻まれている。2020年11月リリース。
ドクターマーチン のコレクションの中でも、最高峰に位置づけられるのがこの「MADE IN ENGLAND」。ブランド発祥の地、英国ノーザンプトン州のウォラストン工場で熟練の職人たちによってハンドメイドで作られる高品質なシューズは履きこむほどに足に馴染む。
◼︎MADE IN ENGLAND ADRIAN BLACK & OXBLOOD
1980年代にデビューしたタッセルローファー「エイドリアン」。アッパー部分には上質なQUILONレザーを採用。ダブルタッセルとイエローのステッチがアクセントになった非常にスマートに履ける名品。
33,000円(税込)
◼︎MADE IN ENGLAND VINTAGE 1460 8-EYE BOOT
ドクターマーチン の代名詞ともいえる1460 8-EYE BOOT。発売当時のオリジナルブーツを忠実に再現したハンドメイドのビンテージモデルは、現在も当時と同じウォラストン工場で製造されている。サブカルチャーのアイコンであり、時代を超えて多種多様の人々に愛されるブーツの頂点。
36,300円(税込)
昨年、表参道にオープンしたドクターマーチン世界初のブランドコンセプトストア、Dr. Martens SHOWROOM TYO。そのオープンと同時に公開されたドキュメンタリー「JUKEVOX JOINTS」は90年代から2000年代初頭の裏原宿カルチャーを築いてきた人物たちが当時の原宿やドクターマーチンとの関わりを語る貴重な証言集となっている。
8つのエピソードを総集した完全版が2022年4月28日より公開される。この作品を制作スタッフとしても関わったOUTSTANDING-WEB編集長のデッツ松田が語る!
Dr. Martens JUKEVOX JOINTSというドキュメンタリームービーは実に貴重なアーカイブになっていると僕は思っています。90年代から2000年代初頭に隆盛を極めた裏原宿のストリートブランドカルチャー。それを作ってきたクリエイターたちとZ世代への橋渡しを担う新世代クリエイターらがDr. Martensとの出会いや原宿に対するそれぞれの思いを語る、今までになかったムービーです。
Dr. Martensの歴史や当時、原宿にいた僕たちですら知らなかった事実など興味深いお話がたくさん登場します。滝沢伸介や西山徹をはじめ、世界的なアーティストのフューチュラが語る裏原宿の原点や出会い、そして当時Wネームと言われていたコラボレーションカルチャーの源流など貴重な内容を知ることができます。
90年代から2000年代初頭に生まれた裏原宿のストリートブランドが日本だけではなく世界に影響を与え、そして現在でもZ世代が注目する理由とは何なのか?その手がかりが見つかるドキュメンタリーになっていると思います。
この公開を記念して、Dr. Martens SHOWROOM TYOでは作品の中で語られているコラボレーションをテーマに、ドクターマーチン・ロンドン本社から取り寄せた貴重なコラボレーションモデルのアーカイブを特別展示した「Dr. Martens COLLABORATION MUSEUM」を同時開催。裏原宿カルチャーから生み出されたコラボレーションモデルをはじめ、世界的なコレクションブランドやストリートブランドなど数多くのモデルをギャラリースペースで見ることができます。是非、Dr. Martens JUKEVOX JOINTSと合わせて、楽しんでください。(OUTSTANDING-WEB編集長 デッツ松田)
Dr. Martens JUKEVOX JOINTS
出演者:滝沢伸介(NEIGHBORHOOD)西山徹(WTAPS)藤原ヒロシ(fragment design)
岩永ヒカル(BOUNTY HUNTER)江川“YOPPI”芳文(Hombre Nino)
Liu Kosugi(CosplayElectronic.org)ANI(スチャダラパー)SHINCO(スチャダラパー)
VERDY(アーティスト)BIM(CreativeDrugStore)オカモトレイジ(OKAMOTO’S)LICAXXX(DJ)
FUTURA(グラフィックアーティスト)TERRY JONES(I-D MAGAZINE FOUNDER)
MICHAEL KOPELMAN(GIMME FIVE FOUNDER)
(*敬称略・順不同)
ナビゲーター:高木完(MAJOR FORCE)
構成:デッツ松田(OUTSTANDING)
総合監督:TAKEI GOODMAN
[読者問い合わせ先]
Dr. Martens SHOWROOM TYO
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-2-28 1F
TEL:03-6746-4898
https://jp.drmartens.com/SHOWROOMTYO/JUKEVOX/
Dr. Martens COLLABORATION MUSEUM
開催場所:Dr. Martens SHOWROOM TYO
会期:2022年4月28日(木)- 5月23日(月)
時間:12:00 – 19:00(火曜・水曜日 定休)
入場無料、展示しているアーカイブモデルの販売はございません、予めご了承ください。
NEWS
2022.3.25
ニューヨークを代表するグラフィックアーティスト、FUTURAとのコラボレーションブーツを発表したDr. Martens。 発売前日の2月25日には、表参道・Dr. Martens SHOWROOM TYOにて、その誕生を祝うパーティーが開かれた。そこに訪れたファッション関係者をキャッチ!
パーティーでは、ラッパーのアナーキーのスペシャルライブパフォーマンスも実施。
SHOKIさん/美容師
【Instagram】
@shokisuzuki
【コメント】
昔から大好きなFUTURAとのコラボレーションは激アツ! 絶対にGETしたいです。
江川“YOPPI”芳文さん/Hombre Niño ディレクター
【Instagram】
@yoshifumiegawa
【コメント】
1460 FUTURA EMB 8 ホール ブーツの刺繍が良いと思います。
DAIDAIさん/PALEDUSKギター(左) AITOさん/PALEDUSKボーカル(右)
【Instagram】
@ daidai_paledusk
@kaito_paledusk
【コメント】
Dr.Martens SHOWROOM TYOの音が良いし、ケータリングの食事も美味しくて、最高のイベントです。(DAIDAIさん)
ファッションや音楽、アートなどのカルチャーを通じて、人がリンクする空間が楽しいです。(KAITOさん)
Kazaneさん/フリースタイルフットボーラー(左) Kengoさん/フリースタイルバスケットボーラー(右)
【Instagram】
@kazaneflowerboy
@ken5_fsbb
【コメント】
Dr.Martensが大好きです。今回のFUTURA LABORATORIESも、期待を裏切らないコラボレーションでした。(Kazaneさん)
Dr.Martens SHOWROOM TYOでは、コラボレーションのアーカイブが見られるのがいいですね。(Kengoさん)
Mikitoさん/古着屋スタッフ(左)
多田晴哉さん/モデル(右)
【Instagram】
@mikito.m_777
@ilac_acael
【コメント】
Dr.Martens SHOWROOM TYOに来ると、Dr.Martensが欲しくなります。音も良くて、カッコいいショップです。(Mikitoさん)
さまざまなブランドとコラボレーションしたモデルを見れたのがよかったです。全部見え方が違っていて、カッコいい。(多田晴哉さん)
SIVAさん/MUZEディレクター・デザイナー
【Instagram】
@siva0516
【コメント】
昔からFUTURAが好きなので、嬉しいコラボレーションです。あのフォントを刺繍で表現しているのがいいですね
小木“Poggy”基史さん
【Instagram】
@poggytheman
【コメント】
Dr.Martens SHOWROOM TYOは、ショップでありながらカルチャーを発信する貴重な場所でもあると思います。M&M Custom Performanceが手掛けた内装がカッコいいです
NEWS
2022.2.7
藤原ヒロシと高木完による伝説のユニット「TINY PANX」。 80年代、ヒップホップの黎明期に誕生したこのユニットに当webの編集長を務めるデッツ松田を加えた3人が書籍のクラウドファンディングを開始した。1977-1990年の東京クラブシーンやファッションシーンを3人の鼎談によって回顧する1冊は、ファン垂涎の的となりそうだ。 書籍は、このクラウドファンディングのみの特製ダイヤリーカバー。 リターンアイテムも、フラグメントデザインが手掛けたTシャツやフーディー、さらには「LAST ORGY」(ファーストテイク)の7インチアナログ盤と豪華かつこのクラファンでしか手に入らないモノが用意されている。 このクラウドファンディングは、2022年2月7日から4月8日まで。詳細は、motion galleryのクラウドファンページで確認すべし! 【URL】 https://motion-gallery.net/projects/TINYPANX1
FEATURE
2022.2.15
「今」の生き方を表現するシンボリックな存在にフォーカスし、その人のワードローブを公開する特集【THE SETTERS】。普段は見ることができないプライベートに迫り、クリエイティブに富んだ世界観や独自の視点からセレクトされたファッションアイテムをメンテナンス方法を交えて紹介する。Vol.2はブランド運営、ライター、スタイリスト、ポッドキャスター等の様々な顔を持つTHE SETTERS、庄村聡泰氏のクローゼットをフィーチャーする。 ITEM1 “SNACK NGL” TUGI FLEECE ZIP BZ 初見で記憶に刻まれる強烈なインパクトを残すフリースブルゾンは、庄村さんが仲間たちと展開しているライフスタイル提案型ファッションスナック“SNACK NGL”のもの。このフリースはブランド第一号の記念すべきモデルだ。様々なブランドのフリースを継ぎ接ぎにして作られるこのモデルの名前は『TUGI』。SNACK NGLのシグネチャー的存在だ。「ファッションって本来なんでもOKのはずなのに、それがいざ仕事になると色んな力が働いて自由度が極端に狭まってしまう。SNACK NGLの仲間の前職も例に漏れずそうだったので、だからこの際、自分たちがやるなら一回好き勝手にやってみよう!を形にした結果のアイテムです。単純にカッコよく着たいですよね、洋服は」。継ぎ接ぎで作られているアイテムなので同じものは1つとして無い。既製品に飽きている人に俄然オススメのフリースだ。 ITEM2 “Lewis Leathers” Leather Blouson 取材当日の庄村さんはLewis Leathersを着て登場してくれた。この眩いイエローのレザーブルゾンを着こなせる人はそういないだろう。コンディションがかなり良く、スタイルにかなり馴染んでいたのでオーダーかと思いきや、古着で買ったものとのこと。特に思い入れが深い洋服で「庄村聡泰の一張羅を見せてください、と言われたらこのLewis Leathersを出します。サニーイエロー、この色が僕の一番好きな色なんです。特にLewis Leathersのサニーイエローが一番好きで、自分が単独で雑誌の表紙を飾る機会があったときにしらみつぶしに探して買ったものなんです。サニーイエロー好きが高じて自分のドラムセットを全部この色に塗ってもらいました」。この色が好きになった理由を聞くと中学時代にルーツがあった。その話が気になる方はSNACK NGLのポップアップで直接本人に聞いてみるのもいいだろう。 ITEM3 “SNACK NGL” Reversible Leather Jacket このレザージャケットは庄村さんが主な監修をして形になったSNACK NGLのもの(SNACK NGLの形態は後述するインタビューをご覧ください)。前述したLewis Leathersは合計で10着以上持っているほど、レザーに精通している庄村さんならではのディテールが散りばめられている。「スムースレザーとスエードのコンビなんですが、敢えてスムースの裏にスエードがくるように生地を作ってもらいました。ディアスキンのようなしなやかな着心地はクセになります。リバーシブルなんですが、移染するかもしれませんね。けど、コレでいいと思います。それはそれで味になるし、最初に予め説明すればいいだけの話ですから。大手じゃ絶対真似できないですよね(笑)」。庄村さんのファッション感は思春期に自由に洋服を楽しんでいた遊び心、ファッションの醍醐味を思い出させてくれる。 ITEM4 “SNACK NGL” Military Liner Vest ミリタリーのライナーベストをSNACK NGLの『TUGI』に昇華させたアイテム。もちろんインナーとしても使えるが、庄村さんは一張羅のLewis Leathersの上に羽織ったスタイリングを提案してくれた。「身幅と袖周りを結構広く取っているのでコーディネートで遊べるベストなんです。今はLewis Leathersの上に着ていますが、チェスターコートやテック系アウターの上に着ても面白いですよ。冬のコーディネートはアウターの色の単色になりがちなのでアクセントにいいんじゃないですかね。僕のイチオシはTHE NORTH FACEのバルトロです!バルトロの上に重ねている人なんて見たことないじゃ無いですか?もしバルトロ持っていたら試してもらいたいですね」 ITEM5 “GUCCI” Clutch Bag 柄、ブランドともに持つものを選ぶクラッチバッグだが庄村さんには抜群にフィット。特別な思い入れがあるこのバッグは「Alexandosのメンバー全員がお金を出し合って買ってくれた誕生日プレゼントです。かなり難しい柄なんですがメンバーが、サトヤスならきっと似合うだろ、って選んでくれました。その気持ちはすごい嬉しいですね。かなり使い込みましたよ。ここまで使い込んだら傷だなんだ、ってあまり気にしないですけど、最初に傷が入ったときはめちゃくちゃ気にしましたね(笑)。普段は財布、スマホ、タバコ、AirPodsを入れています」。Lewis Leathers 、GUCCIのバッグともにノーメンテナンスなのに状態が良い。ファッションアイテムの寿命を伸ばすのはメンテナンスも方法のひとつだが、普段の扱い方が最も大切な方法なのかもしれない。 ITEM6 CHROME HEART favorite accessories ウォレットチェーン、リング、ネックレス、ベルトはCHROME HEARTSのもの。取材当日は片手に集中していたが、両手全て埋まるほどのシルバーアクセを持っている。「シルバーアクセが好きになった理由の一番はヴィジュアル系バンドですね。今も変わってないのですが、中学生の頃からヴィジュアル系バンドが大好きで。今じゃほとんど見なくなりましたけど、昔ってアクセサリー雑誌って色々あったじゃないですか?ああいうのを読み込んでいくとヴィジュアル系バンドの人が出ていて、その人たちがジャラジャラ付けているわけですよ。未だにそれに倣って僕もジャラジャラ付けています」。 INTERVIEW ―自己紹介と、庄村さんが仲間と運営しているSNACK NGLのことについて聞かせてください 「元々Alexandrosのドラムを担当していました。局所性ジストニア、僕の場合はドラムだけが叩けなくなるという病気を患ってしまい、それを理由にバンドを勇退しました。それまで忙しくしていたので、勇退後はありとあらゆる友人が飲みに連れて行ってくれて…。その中の一人が今やっているプロジェクト、SNACK NGLのメンバーの有本くん(ファッションスタイリスト)でした。元々の友人なので洋服の話は昔からよくしていたんですけど、彼とは洋服の辿ってきた道筋が全然違ったんです。僕はマルイからスタートしてエディ・スリマン台頭の時代をスキニーなスタイリングで謳歌し、30代に入ってストリート、っていう流れなんですけど彼は裏原から入っているのでまるで違う。けど同じ感じで話ができるわけですよ。それって面白いね、ってなって仲間に呼んでくれたのはSNACK NGLの始まりですね」 ―そのSNACK NGLですが、どういうブランドなのでしょうか? 「自分たちが40歳に差し掛かった時に、幸い手に職が1つでは無い仲間たちが集まって、その中の1つくらい趣味に全振りしてみようよ!ってずっと好きだった洋服をスーパー不真面目に定義してみよう、このご時世マジメぶったら終わりだよね、って感じでスタートしたブランドです。物づくりに関してはもちろん、真面目にやっていますよ(笑)。チームは4人でやっていますが、デザイナーは明確じゃないです。お酒の場でみんなでイメージを話して、できる人がそれを請け負うって感じですね。コンセプトを固めていないので、それはダメあればダメっていうのは基本的にはありません。全国津々浦々のスナックを間借りしながら期間限定でお店をオープンし、洋服を売っています」 ―たくさん洋服をお持ちだと思いますが、どれくらいの量の洋服を持っていますか?そして処分はどのようにしていますか? 「1,2,3…いーっぱい!(笑)。居住空間より広いスペースを衣装部屋にしているくらいです。スタイリングの仕事はほぼ自分の洋服で賄っていけるほど、洋服はたくさん持っていますね。こうなるとさすがに処分しないわけにはいかないので古着屋さんや友人に売ったりはしています。世の中的には断捨離、ミニマリストが持て囃されていますが、物持ちの自分からすると将来的にボケ無いのは物持ちだぞ、って言いたいです(笑)。毎日何を着ていくか、何を使うか考えますからね。ミニマリストには憧れはありますが、こういう考えもあっていいんじゃ無いかとも思います」 ―ファッションの情報はどこで手に入れているか? 「今は情報が氾濫しすぎちゃってるので熱心には追っていません。今までの溜め込んだ知識を発展させたりしています。SNACK NGLの他のメンバーから得られる情報の方が今は楽しいですね。SNSよりも自分に近くてリアルな情報が多いので交友関係からの情報が今は一番多いです」 ―最後に、洋服やファッションアイテムのメンテナンス方法を教えてください 「正直、こだわったメンテナンスはしていません。メゾンブランドのシャツなんかも自分のジャッジで普通に洗濯機で洗っています。メンテナンスをしようと思うとキリがなくなっちゃうと思うんです。シルバーアクセも同様。普通に使っていく中での経年変化で白茶けていく感じも嫌いじゃないんです。友人まわりではポリッシュしないと気が済まないっていう人もいますけど、この辺は本当に好みだと思います。シルバーアクセ好きの人は帰宅して全部外して、それをメンテナンスしている時が1日をリセットしている瞬間だ、という人もいるくらいですからね。けれど自分はその域まではまだ達していません。何かのきっかけでこだわり始めるかもしれませんけどね」 SHOOTING LOCATION : WARDROBE TREATMENT https://aobadai.wardrobetreatment.jp/ 究極のオーダーメイドクリーニングを実現するコンシェルジュストア。ワードローブトリートメントの旗艦店として目黒区青葉台に2018年4月にオープン。お客様がお持ちのアイテムへの愛着度を理解して、より最適な復元の提案ができるように洋服メンテナンスを熟知したコンシェルジュが直接お話を聞きながらカウンセリングを行うクリーニングストア。お客さまのお洋服1点1点のコンディションに合わせてオリジナルの洗浄工程を提案。日本随一を誇る特殊しみ抜き、それをささえる補色技術が好評を得ていることはもちろん60年以上の歴史を誇るプレスワーク、レザーアイテムのリペアなど各分野のスペシャリストが各工程を担当します。ワードローブトリートメントの洋服メンテナンスのこだわりを是非店頭で体現してください。
世田谷・奥沢より異彩を放つショップ VIVA STRANGE BOUTIQUE
ミリタリーを思わせる、コヨーテの色味。BEAMS × GREGORYの名作が復刻!
THE SETTERS vol.1Nicolas Yuthanan Chalmeau
Topologie初のフラグシップショップが、原宿にオープン。KOCHÉとのコラボスマホケースも!
The one and only store. 群馬・桐生市 “パーヴェイヤーズ”
その全てを見届けよう。真心ブラザーズ・YO-KINGの私物がoffshore tokyoで販売
“小さな旅” を楽しむために。RIMOWAの新作キャリー『RIMOWA ORIGINAL Compact』
テリー中尾のぶらり古着屋探訪記 【SUPER LOVE MARKET, _&Co., mu】
WISMとis-nessはソロテックス®︎の気分。WIS-NESSの新作がリリース
OGAWA COFFEE LABORATORYが、桜新町に沖縄の風を吹かせる。『YACHIMOON POP-UP STORE 2』